フリーランスな働き方って、いいなぁ。
でも、いろいろ大変なんじゃない?
よく思い切りましたよね。未練なかったですか??
今は、入社した会社で一生を終える人の方が珍しい時代ですけれど、私も10年以上続けた会社員生活を手放すときに少なからず不安もあったし、独立した今も、たびたび上記のようなご質問をいただくことがあります。
いや~、そりゃ、不安ありましたよ(笑)
そして、独立してから大変なこともありました。今日は、そんなことも含めて、自分の人生と仕事をどんな風に掛け合わせていくか、私なりに考えたこともシェアさせて頂ければと思います。
キャリアって何?
一番長くお世話になった人材業界に出会うまでに、過去2度転職をした経験があり、いずれも業種を飛び越えての転職でした。コーチとして独立をするときを入れると3回フィールドを変えたということになるのかもしれません。
『今更、違う畑に足を踏み込むってなかなか勇気がいりますよね』とご相談いただくことも実際に多くあり、私自身もそう考えていたことがありますが、今思うとたとえ別の畑であっても自分の経験はすべて生かされていて、ムダなことなんてひとつもなかったと断言できます。
そんな風に感じるのは、自分の過去の経験が与えてくれた視点の数だったり、その経験から得た自己信頼だったりするのですが、そんな風に思えなかったときは、過去の自分のしてきたことを正しく自分で評価する力が弱かったなぁと思います。
もし、あなたが今の私には人に誇れるようなことなんて何もない、と自分に自信を持てない状態にいるのであれば、本当にそうなのか?とぜひ一度自分を疑ってみてください。自分では強みでもなんでもない、と決めつけてきた出来事が、実はあなたにしかない強みなのかもしれません。
というのも育休をとることで、自分のキャリアが止まってしまう、育休あけのブランクがあるので仕事についていけるか不安・・と言っていた方が、仕事復帰後時に時間内でよりよい成果を残す働き方を身に着けていたり、新人指導が格段に上手になっているなんて、よく聞く話です。(これ、あるあるじゃないのかな?)
自分自身がマイナスに捉えている出来事でさえ、捉えようでいかようにも活かすことができるのだと思います。
すべての経験が‘強み‘に変わるかもしれない
少し私のことをお話しさせていただくと、前職で関わっていた長くは転職支援の営業職。毎日、お仕事やキャリアのお悩みをお伺いしながら、就職活動のお手伝いをさせて頂いていました。そして、会社の成長とともに、営業の仕事を離れ、人事として教育研修を担当するようになったとき。
『教育研修なんてしたことがないし、人前で話すことも苦手だし、上手に話せるのかな・・・』と不安で心細くて仕方なかったんです。(現場では、新人さんの教育担当とか毎日していたのに。笑
でも、そんなとき心救われたのが、『今まで現場でたくさんの新人を見てきましたよね。そのときのように伝えればいいんですよ』という言葉を当時の上司にの一言でした。まさにその通りなのだと思います。
実際に、営業職の当時は天性の営業センスを持つ人をうらやましく思ったり、勝てないな・・と感じることもあって。苦いにがーーーーい経験はたくさんしたんですよ(笑)
だけど、人事部に異動してから、営業としてあらゆる失敗をしながら、結果を出せない新人の時期を味わいながらも、前例がないことを手探りで行った経験や、たくさん苦い経験をしたチームマネジメントでの経験ほど役立ったことはなかったんです。
異動したての当時の私は、そんな今まで積んできた経験の中にこそある自分の強みを、認識していなかっただけ。
これ、気づかないままだったら、やっぱりとても勿体ないと思うんですよねぇ。今まで頑張ってきたことが、次のステージにいって全く訳に立たないなんて方が珍しいと思いますし。
コーチがいろんなバックグラウンドを持っている人が活躍している職業とするならば、過去の自分の経験達に価値を吹き込み生かすことができているからなのだと思います。(実際に、専門職の方からもう本当あたゆる職種の方が活躍されていますので。)
それまでの成功した経験や、誰がみてもすごいとわかる実績だけに価値があるわけではないと感じるようになってから、人事の仕事はとても楽しくなりました。失敗ばかりしてきた自分の経験が、宝物のように感じたからです。
そして、その経験は今人材育成支援をするうえで、今の私を支えてくれています。
どんなに秀でた素質を持っているか、何年の経験を持っているかよりも、今の自分が持っているものを自分で活かしきれているかどうかや、自分の強みをどれだけ認識して発揮できているかの方がきっとずっと大きいんだと思います。
コーチングはまさに自分で自分を活かすために、より自分を深く知るための技術でもあります。あなたがこれまで大切にしてきたことや、あなたが積んできた経験、あなたがごく自然に行うことができていることの中にこそ、次に繋がる道のヒントがあるのではないかなーと思うのです。